ISSUE 2 おそるべしマイルストーン!!

(株)インナーライズ富田(以下富田):
は、廃業ですか!普通はサラリーマンがいやでフリーランスになる、もしくは会社つくるっていうのはあるけど、一回その立場に身をおいて、つまらん!と。
マイルストーンデザイン足立詩果さん(以下足立):
つまらなかったですね。で、人ってすごく大切だなあって思ったんです。
富田 ひとりでやってみから気がついたということですか?
足立 はい、それは大きいと思います。金銭感覚もずいぶん変わりました
これだけあればこういうふうにできるっていう自分のキャパもあったし、いろんな意味で弱点もわかって、じゃあどんな人でも信じられたらなあと。そのときまでは人を信用していませんでした。自分で出来ると思うからフリーランスになるし、全然頼ってなかった。役割もきっちり分担して、わたしはここまでするんで、あなたはここからしてください、みたいなそういうお仕事の仕方をしてたんです。それは楽しくないですよね。だからこの会社に入った最大の理由は、そういうことをできる環境を提供してくれたので、その傘の下で自由にやらせてもらえるから大変感謝しています。
富田 いい感じですよねえ~。
足立 精神的にものすごく。
富田 仕事のクオリティみたいなものも変わってくるんですかね?会社の雰囲気も変わると。
足立 こういうお客様と付き合いたい!というイメージが明確にあるので、違うお客様はあまり来なくなりますね。
富田 へ~おもしろいですね。意識が変わる?
足立 はい、そういうお客様と付き合おうと思ったときに、そういうお客様じゃないと、そういうお客様に変えていこうという努力します。つくるものもすごくやさしくなってきたし、ユーザーであれ、エンドユーザーであれ、クライアントさんであれ、その人の持っているものを大切にしようと思っているので、例えば攻撃的な文章を書かれたりとかすると「何故そうしますか?」というのをすごく聞いてわたしたちも納得しようとします。じゃあこれは攻撃的な文章になってもしょうがないのか、本当にその人のためになるのか?と考えて意見を言わせていただいて、意見が合えばOKだし、あわなければせめて「色をやさしくしますか?」とか。なるべくポリシーを曲げたくないので、あまり厳しく攻撃的に人をけなすような、蹴落とすような手法は避けるというか、お客様にこういう感じでどうですか?と提案して、こちらの思いを伝えるとだんだんお客様も変わってきたり。あとはやはり口コミです。うちは営業がいないので、誰も営業はしてないんですよね。それでもこうやってお仕事をくださるって素晴らしいなと感謝しているのですが、そういうお客様と付き合おうと思っているので、そのお客様が口コミしてくださる方というのはやはりそういうお客様がきてくださるんですよね。だんだん繋がっていく方向というのは自分たちが目指す付き合いたいお客様へと広がっている感じです。
富田 最近意識という言葉や、つながりをすごく大事にする方って増えてきてるじゃないですか。その意識とかつながりっていう言葉をお話しする方って、その方のまわりとか、その方のお仕事もそうだし社員もそうだし、応援してくれる人もすごくやさしく温かい感じで広まっているなあっていうのを感じていました。マイルストーンさんもそういうものを意識しているのですか?
足立 それは意識しています。
富田 結果的に「なんかそうなっちゃってるね~」というのではなく、あえて意識している?
足立 結果的にそうなっちゃてる場合は多いかもしれないけど、ウェブサイトを作っているので商業デザインなわけで、どうしても結果が必要だったり、ビジネスに直結したツールをつくるわけです。だからそうなったときに、自然にこうなっちゃったというのはなかなか難しくて、意識的に心がけておくと言うか頭の片隅におくと言うかベースとして持っておくことが随分作用していると思います。じゃないとやっぱり小手先の戦略であるとか、ノウハウとか成功例みたいなところに手が出ちゃう。出ちゃいがちなビジネスの世界にいるからそれをわたしは意識してるし、意識しておかないといけない気がするんですね。
富田 きのうのおはなし会でも質問させていただいたのが、僕自身は足立さんやロビンさんから何度も聞いたことがあるけど、たぶんあそこに参加した社長さんや事業主の方、Webを見た方やこのレポートを見て気になっている方たちは、いわゆる煽り系の俗に言うマーケティングみたいなものに、一通り目を通しているはずなんですよね。でもきのう足立さんが言ったみたいにこっちがいいんだろうけど、手が出せないとか、中途半端に手を出して失敗しちゃったとかけっこう痛い目にあってる人がいると思うんだけど、それでもまだまだああいう小手先というか、上澄みだけをやってる人って多いですよね。
足立 多いし、おそらく二極化してるというか。すごくハッキリしている気がします。こういう雰囲気で作りたいんだけどもっと成功の法則をこう入れたいとか、いわゆる折衷案みたいなことを望まれる方は今すごく少ないというか、ほとんどいないですね。
富田 は~、こうだったらこう!みたいな。
足立 どっちかですね。ユーザーの方も賢いんですよね。よく見ているし。比べることも気軽に出来る世界。モニター見ながらちゃっちゃっちゃっちゃって。値段だけでなくそういったメッセージを受け止めようとみなさん比べようとしてるので、そのときに中途半端なことをするよりも、一方向のことをするほうがメッセージは強いんですよね。折衷案を選択するとどうしてもそのあたりがぼける。いわゆるその成功哲学みたいな手法を使ってこういうサイトを作ったらいいですよ、みたいなものはガッチガチですよね。融通がきかないです逆に。こういう文章でこういう写真でこういう感じで...っていうのがハッキリしている。ただ、わたしはそれを一回体験すればいいと思うんです。ちょろっと体験するよりかは、ほんとに体験する方が。それで数字があがった時にどう思うかですよね。「なんで成功したかったんだろう?」ということがでてくるかもしれ ないし、自分のメッセージが伝わってないとか付き合いたいお客様が買ってくれてないって思ったら「ちがったんだな」となると思うし、それで成功して売上ががーんと伸びてスゴイHAPPYで周りもHAPPYで"ワーイ"っていう感じだったらわたしはそれはそれで一つの方法だしいいと思うんです。それもアリ。ただ、そこに疑問を持つ人たちが偶然にも弊社にご相談いただく方に多かったということです。じゃあどうやったらこういう方たちが満足したり、例えばしあわせな気分になったり、付き合いたいお客様と付き合えるWebサイトが作れるのかなあと思ったらそういう手法は捨てざるを得なかった。全く捨ててるわけではないですが、基本ベースとしてはマーケティングも顧客満足というところでは、そういうコンテンツ作りって言うのは影響されていることは確かです、それは目的がありますから。だけどガチガチにやることはしない。ほんとにエッセンスを入れるということにとどめる、意識してとどめる。
富田 いずれにしろ、どちらか両極端をやってみっていう。一番良くないのは、本田健さんと神田昌典さんとアンソニーロビンスと○○さんと○○さんの成功法則を入れつつも、マザーテレサの理念も入れて...みたいな、丁度いい頃合で、、、みたいなのが一番難しいのでしょうか?
足立 それぞれ本田健さんも本田健さんで、神田昌典さんも神田昌典さんで、みなさんポリシーがあるんですよね。おなじポリシーを、一人の人を真似するのならモデリングで、まだ取り入れやすいんでしょうけど、ようはいいとこ取りしていくときに根底にあるそのポリシーは持ってこれないですよね。ほんとに小手先になるし、そこにオリジナリティはないような気がします。だから作るうえでも非常に難しいし、オススメはしません。もしそれができて成功するのであれば、わたしは別に間違っているとは思いませんが、うちでそれをしようと思えば、非常に困難で、デザインを含め企画段階でたぶん苦しむだろうなと思っているので、最初にヒアリングシートをお渡しするのは、そういったところをお伺いする意味でお渡ししています。そういうヒアリングシートが返ってきたときにはよくお話をして、「何故弊社にご依頼いただくのですか?」ということであらためてお伺いして、期待されることとか、そういうところをよくお伺いしてお話合いをさせていただく。だからヒアリングシートはある意味整理をさせてもらうところなんですね。
富田 きのうのおはなし会でもヒアリングシートのほんのごく一部をみなさんに書いてもらったじゃないですか?あれほんとに書き始めたら、短時間ですらすら書けるものではないですよね。もちろん深く考えぬけてる人もいるかも知れないですが。体験した人間として誤解ないように言わせていただくと、あれを書いて「ほら書けたでしょ」、っていうだけじゃなくって、書いてからがスタートじゃないですか。一回書いてから、ほんとにどこまで考えて考えて考え抜いて、周りのフィードバックも見ながら自分の葛藤もありながら、しかも自分が正しいと思っていたことが自分の中でひっくり返ったりすることもあるし、それを本当にどこまで誠実にできるか。わかった気になって書くとか、本を見て会社の目的はこうなんでしょ~ってさらって書いて終わりにして、はい、足立さんお願いねとか、ほかのWeb会社さんにお願いねってやるんじゃなくて、どこまで向き合えるかっていうのが気持ちの肝だし、たぶんあれが出来ない人はマイルストーンさんお断りですよね(笑)。きっとね、お断りっていうか出来ないですよね。
足立 お断りはしないですけど(笑)、結局そのオリジナリティとか差別化っていうことだと思うんです。昨日も言いましたが、「あなたが何故しないといけないのか?」というのがポイントで、例えば昨日も、質の高いサービスをしたいからって書かれていたりするんですね、質の高いサービスってなんですか?とか。「それを何故あなたがしないといけないんですか?」「あなたのどういうところをもってその質の高いサービスが出来るのですか?」っていう、なんで?なんで?なんで?をあの質問から5回聞くと、やっと出てくるんですよね。で、きのう男性の方で、「そんなんだったら5枚くらい書くよ」、みたいなこと言われた方がいらっしゃったけど、それは間違っていなくて、5枚くらい書かないと出ないです。ほんとに、ほんとのところは。5枚くらい書いて、その中でもうひとつ、昨日はしてないのですが、それを簡潔に、最終的にまとめるという作業があって、それがいわゆるこの質問に対してのズバリの答えになってくるという。ミッション作りとかポリシー作りとちょっとにているんですよね。そういったところをちょっと体験してもらうといいかな、という思いであれをいれたんですけど。
富田 ほんとにねえ、何も考えてなかったらシンプルに質問を捕らえる人ってたくさんいると思うけど、あれってものすごく深いじゃないですか?突き詰めていけばねえ、自分の内面というか会社の方向性を一回全部さらけ出して、出すだけ出して深く考えるだけ考えて、拡散して広げて深めて最終的に余計なものを全部そぎ落としていって、シンプルにするでしょ?それってものすごい作業だと思うんですよ。最近社内で話していて、情報というものがあって、ある種同じこと言ってもある人が言うと軽く感じる、ある人が言ったら重く感じる、その理由ってなんなんだろうね?と。きのうもちょっと出ていましたがそれをいろいろとお話を聞いたり自分なりに勉強していくと、言いたかったことを全部出して、それをそぎ落としていって残ったもの、どれだけそぎ落としていったのか、どれだけそれについて深く考えたのか、でも最終的に全部捨て去ったのかっていう、その深さだったり広さだったり時間だったり。どれだけ手間隙かけて汗かいたのかというのが残った言葉に凝縮されて、それを人間は感じ取っちゃうんですよね。その、まさにワーク、その体験と言うのがシンプルなワーク、ヒアリングシートに含まれているじゃないですか。いや~だからそれをとことんまで「これは何故なんですか?」「何故なんですか?」ってやさしい笑顔と口調で足立さんが突き詰めていくわけじゃないですか。おっそろしい会社だなと思うわけですよマイルストーンって(笑)おそろしいわ~。というかすごいですホント。
Issue 3へ続く!


