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三谷宏治先生「発想の視点力」ワークショップレポート

 

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○日 時:102日(金)1900~22:00

○テーマ:「発想の視点力」いまは見えないものを見つけ出す

○講 師:三谷宏治先生K.I.T.虎ノ門大学院 主任教授)

 

虎ノ門や神谷町など最寄り駅から徒歩8分。

K.I.T.虎ノ門大学院は、金沢工業大学が2004年に「知的創造システム専攻」として、

東京・虎ノ門に開設した「ビジネス」・「知財」のプロフェッショナルを育成する

1年制の社会人大学院です。

 

忙しい社会人が、より効果的に学習を進められるよう先進的インフラで

クオリティの高いサポート体制が整った大学院として有名なのですが、

今回のホンキキは、講師の三谷宏治先生が主任教授をつとめてらっしゃる

そのK.I.T.虎ノ門大学院の教室をお借りしての開催となりました。

 

1テーブルに4~5人ずつのかたまりになり、
各々グループをつくりました。


さすが大学院の教室です。
視聴覚設備はすばらしく、天高も十分にあって、
広々とした空間の中で気持ちよく
講義を受けることができました。


三谷先生の講義はスピード感に溢れていました。
お話をしながら手元のリモコンで鮮やかにプロジェクターを操作。
その心地よいリズム感にぐいぐいと引き込まれていきます。
 

今回のホンキキは三谷先生の新刊著書【発想の視点力】から抜粋した内容を

更に掘り下げてワークショップ形式でおこないました。

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「発想力を鍛えたい」


そう思っている方はたくさんいるでしょう。
しかし世の中に溢れている多くの発想本のように
ノウハウや方法論を並べただけでは
ほんとうの発想力のスキルを身につけるには足りないそうです。


講義の冒頭で三谷先生はこんなふうにおっしゃっていました。


「発想は発散と収束ではない。
発見し、それを選択し、探求し、組み合わせることである。」


もうひとつ


「常識が発見を 恐怖が選択を 満足が探求を 阻害するのです」


ということば。
なるほど。確かに、おもしろい発想や発言をする人は
常識という枠にとらわれていない自由な印象を受けます。

そしていよいよ講義は本題に。


。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○


『まずは疑う。そしてやるべきことは?』


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おおきなスクリーンに次から次へと現れる図は、様々な色や形。

「この図は何が不思議なのでしょう?」

と三谷先生が参加者に質問しました。
 

・・・先生、その質問こそが不思議です(>_<")
そう思った方もいらしたかもしれません。

なにがフシギか?
 
ということは、"この図にはフシギなことがあるよ"という前提ですね。
図を見ながら「う~ん・・・」と、うなるみなさん。

しばし目を細めたり、手元にある図形資料を動かしたり。

動かす。

そう、ただ黙って見つめるだけでなく
みなさんの手が動き出しました。すると
 

「うわ~動いてる~っ。」

「ゆれてるー。」

「同じ色、同じ長さ?見えな~い。」


答えは【錯視】と呼ばれる目の錯覚が巻き起こす、
実際にはありえない現象の数々。
 

例えば≪色の不思議≫について三谷先生が教えてくださったのは、
数ある色の中でも、「白と黒」のようにコントラストの高い模様は
脳における視覚の情報処理の速度が速く、
逆に「黒と暗い赤」や「黒と暗い青」のようにコントラストの低い模様を
認識(知覚)するにはより長い時間を要するそうです。
 
このような脳や視覚の錯覚を利用してつくられた図は、
実際には動いていないのにあたかも動いているように見えるのです。

これには驚きました。色のコントラストによって、
ビュンビュン動いて見えるものもあれば、
あまり動きを認識できないものもあるのです。

このことから、わたしたちが日頃「今」と思って目にしている風景は
実はほんの少しだけ「過去」だということがわかります。
 

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この≪時間差の錯視≫のほかにも、

○長さが同じなのに違って見える(形の錯視)
○同じ色なのに違う色に見える(色の対比)
○同じ大きさなのに違って見える(大きさの錯視)
○ないはずの図形が浮かび上がる(視覚的補完)


など、様々な種類の錯視があります。
非常に奥深く、近頃では新しいタイプの錯視が次々と報告され、
研究が追いついていないという現状なんだとか。

色々な錯視を紹介していただき、盛り上がりましたが
結局のところ三谷先生が伝えてくださったのは、

まずは「疑いなさい」ということです。

 
そして疑うことで更にやるべきことがふたつ。

 

ひとつめは「ハカる」
意外とこれを面倒でやらない人が多いのだとか。
ここで言うハカるとは、測るでも計るでも量るでもよくて、
ポイントはとにかくちゃんとハカることだそうです。

 

もうひとつは「比べる」。そのポイントは
●何を比べるか(メジャーな部分ではなく例外、周縁などマイナーなところ)
●何を探すか(矛盾や不変、変化)

 

頭や視覚で認識することを鵜呑みにせず、
疑うという視点は、思い込みや常識を見事にひっくり返す
発想の視点だと思いました。

 

そして疑ったらハカル、比べる。
これが発見力アップにつながっていくのですね。

 

思わずうなりながら、次のワークはいよいよ
アレを使います。


。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○。o○


『頭がダメなら○○○を使え』
  

さて。本日の持ち物は
○筆記用具
○三谷さんの著書『発想の視点力』
○ハサミ

 

なぜハサミなのか?
何を切るのか?
きっとみなさんそう思って参加されたでしょうね。

その気になるハサミは講義の最後に活躍しました。

ひとりにふたつずつ紙コップが配られていました。

 

最後の三谷さんからの質問は
「紙コップはなぜこんなカタチ?どんなカタチ?なにがうれしい?」

というものでした。

 

ご参加のみなさん、その何の変哲もない白い紙コップを前に
しばし固まります。

そのとき三谷先生がひとこと。

 

「頭がダメならハサミを使ってください。」

 

その後、短い時間の中でみなさんは切ったり、刻んだり、
くりぬいたり、分解したりと、ハサミを動かしていました。
すると確かにハサミを使うことで今までは見えていなかった真実が
見えはじめてきました。

 

そして手を動かしながらチームごとのディスカッションも
活発にされていました。
ワークショップの中で一番盛り上がっていた場面だったように思います。

 

最終的にはチームごとに検証結果を発表したのですが、
実に様々な回答がでてきておもしろかったですね。
この問題や回答の考え方は三谷先生の著書「発想の視点力」にも
掲載されているので興味をお持ちの方は是非お読みください。

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このワークのポイントは回答の導き方です。

 

三谷先生は言いました。

 

「どんなカタチ?なにがうれしい?」

 

どんなカタチが"誰にとって"うれしいのか?
というストーリーを描くことでより本質的な回答を得られます。

 

コップをつくっているメーカー目線
コップを運搬する人目線
コップを小売する人目線
コップを使うユーザー目線

 

これはある意味"コップの一生"という物語。
誰にとってうれしいか?を頭におきながらハサミを使うことで、
今までは見えていなかった真実がおもしろいくらいに見えてきました。

ここは発想の視点力を鍛えるのに、

非常に大事なポイントだと思いました。

 

「立ち止まらずに空間で観て、
さらに深堀りをする探究心がたいせつ」

と最後に三谷さんはおっしゃいました。

 

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今回のワークショップの内容をまとめると
発想力を鍛えるために必要なのは

≪発見力≫
・比べる
・ハカる

≪探究心≫
・深掘る

たのしい発見や目からうろこという演習が
ぎっしり詰まった3時間でした。
知識はもちろんですが、その軸となる考え方を
三谷先生はしっかりと教えてくださいました。

現在は子供向け、保護者、教員向けの教育も
されている三谷先生。
中でも小学生の発想力はずば抜けて富んでいる、
とおっしゃっていました。
いつかこどもたちに混じって、わたしたち大人も
負けじと三谷先生の問題を一緒になってバンバン解いていく、
なんていうワークショップに参加してみたいですね。

ご参加のみなさま、三谷先生、充実の時間をありがとうございました。

 

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